介護を知りたい

寝たきり高齢者は作られる?Vol.1

こんにちは!ノアです。
2回に分けて

高齢者の入院について
体験からお話します。

 

寝たきりになる

高齢者は骨折すると
寝たきりになるリスクが高い
と聞いたことがあるでしょうか。

幾つかの要因があるのですが、
ひとつには骨折が治癒するまで

ベット上の生活が中心になることで
簡単に筋肉が衰え
関節も動かしにくくなるからです。

聞き覚えのある言葉かもしれませんが
これを

『 廃用症候群 』

と言います。

思いがけず動けなくなることで
うつ状態になることもありますし、

病院での食事に飽きてしまい
食欲がなくなったりすると
栄養不良の問題も要因の一つとなります。

治癒した後のしっかりとした
リハビリテーションをしなければ
歩行機能の回復は難しく、

高齢者になると
筋力や機能の回復にも
時間がかかります。

もちろんこれらの状況は
骨折した時に限りません。

肺炎で入院して安静にしていた時
病気で意識がない状態が続いた時

つまり治療上の必要で
安静を要した時全ての場合が
想定されます。

 

外出をやめさせようとした看護師長

以前にもお話したことがありますが
私の母は難病でした。

3年に1度は
薬の調整などで入院を要し、

それもはじめは
1か月程度の入院だったのが

年齢とともに2か月、3か月と
入院期間も長くなっていきました。

75歳で入院した時に
主治医が病院を移ることとなりました。

主治医が行く病院には
母の病気の高名な専門医もおり

リハビリテーションも充実しているので
と転院を勧められました。

何十年とお世話になった
なじみのある総合病院でしたが

新しい病院はリハビリテーションが
充実しているということもあり
転院を決心しました。

主治医からは外出や外泊をしながら
リハビリテーションをして

薬の調整が終われば帰宅
と説明を受けていました。

母も長い付き合いの病気でしたから
自分の病状や体力を理解しており

主治医と相談しながら
週に一度位のペースで外出をし、
リハビリテーションをしていました。

実は母がその病院に
転院する話が決まり、

おかあさんが
その病院に入院して亡くなった
友人にそのことを話したところ

「大丈夫?あそこの病院は一度入院したら
出してもらえないよ」

と言われた経緯があり

まさか今時と思いながらも
少し不安を抱いていましたが、

大丈夫そうだと思った矢先に
母から驚くべき話がありました。

看護師長から

「ほかの患者さんが外出できないので、
外出を控えてほしい」
と言われたとのことでした。

外出は主治医も認めており
むしろ病気のためにも
動いた方がいいと
言われているにもかかわらず、

この看護婦長の発言には
母も私も納得できませんでした。

結果、母は看護師長に言われてことを
無視して主治医に直接許可をもらい
外出を続けました。

 

出してもらえない病院

転院して1か月くらいたったころ
新しい話が出てきました。

相変わらず理解できない
看護師長の管理が続いていましたが

母は愚痴を言いながらも
リハビリテーションスタッフが
充実していてとてもいいということで
その病院で戦っていました。

看護師長に対しては
主治医も何もしてくれず
ただ外出許可は出してくれていました。

ある日家族に話があると言われ
私はその病院の
ソーシャルワーカーに会いました。

入院期間が前の病院と通算して
2週間後に3か月を超えるので

1 病棟を移ってもらうということ

2 リハビリテーションの頻度も
かなり落ちること

3 医療費も自己負担が増えます

と言われました。

「つまり、リハビリテーションは
もう要さないということですか?」

「それは主治医に聞いてください」

「リハビリテーションを要すると
主治医が判断したら、
現状の入院で延長が可能ですよね?」

「うちでは延長はできません」

「この病院ではできないとは
どういう意味ですか?」

「うちでは皆さん3か月で
病棟を移っていただきます。」

言葉が通じない?

日本語?だよね??

その時私の脳裏に浮かんだのです。
「あそこに入院したら出られないよ」
という友人の言葉!!

これ以上この人と話しても
時間の無駄と判断した私は

「では、主治医と相談します」

とその場を切り上げました。

 

主治医面談

主治医と時間を調整して
やっと会えたのはその1週間後でした。

「先日、こちらのソーシャルワーカーに
病棟を移ってもらうと言われました。

リハビリテーションの頻度も
1週間に1度になると言われたのですが

それはもうリハビリテーションは
要さないということですか?」

「そんなことはありません。
リハビリテーションはまだ必要です。」

「費用の自己負担も増えると言われました。
それは治療は要さなくなるということですか?」

「入院治療も必要です。
延長の手続きに必要な書類は書きます。」

「ここの病院は延長扱いはしないそうです。
必要がない入院はさせたくないので、
退院したいのですが。」

「退院は許可できません。
必要な書類は書きます。」

あとで考えると、
この時にこの医師も

新しい病院の理解できないルールと
戦っていたのではないかと思います。

しかし、そんなことが
患者やその家族と
どんな関係があるでしょう。

何も制度を知らない人でしたら
病院の言いなりになっても
無理のない状況だったかもしれません。

しかし幸か不幸か
私は高齢者の医療制度について
ある程度専門的な知識を持っていました。

当の母もおとなしく
言いなりになるような患者では
ありませんでした。

当然の結果として
私と母の選択は一つしかありません。

この理不尽な仕打ちをする
病院との闘いです。

戦闘態勢だ!!

 

次号に続く.....

 

この記事は介護シリーズ第4弾です。

 

このブログ内の記事について

『記事に「........」と書いてあるけど、
このことをもう少し詳しく知りたい。』

『こういう時はどこに相談に
行ったらいいの?』

などの質問やコメントなど
お気軽にどうぞ。

 

質問等については
こちら のフォームを利用できます。

 

また質問の時は

自分のこと
家族のこと
友人知人のこと
福祉の勉強中

など

併せて教えてもらえると
より適切な答えができます。

個人情報については

こちらからの回答のため以外に
第三者に提供することは
ありませんので

安心してご連絡ください。

 

ノアのおすすめ記事

子ども達に「老い」を知る機会があったら社会は変わる?

足腰が弱ったって行ける!高齢者と楽しい旅に出よう!

 

-介護を知りたい

© 2024 ノアの お助け福幸せさがし