こんにちは! ノアです。
さて、我が家に来たチビが
本領発揮です!!
この記事は
暴れん坊ダックスフントの2話目です。
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ダックスフント
犬のダックスフントの名は
ダックス=アナグマ
フント=犬
からできており、
アナグマを狩る猟犬です。
顔は鼻筋が長く
耳は大きく下がり
胸が大きく下がって
張り出しています。
人間でいう鳩胸状態です。
見た目は短足胴長で
愛嬌があるのですが
そこはやはり
猟犬の血というか…
天真爛漫暴走中!!!
我が家に来たクルトも
チビのくせに
早々に猟犬の片鱗を見せました。
奴は兎に角、
勝手にどこかに行ってしまうのです。
4軒1棟長屋式の
市営住宅にいた我が家の
裏には箱庭がありました。
隣りの家との間と道路に面して
50センチくらいの高さまで
板の塀が三方にあり
その一部が道路に面して
空いていました。
道路との境には排水溝があり、
各家はそこに木の板で橋を作って
道路と庭を行き来していたのです。
道路に面した出入り口は
奴が勝手に出て行かないように
みかん箱でふさがれていました。
にもかかわらず、
奴は庭に放されたすきを狙い、
その短足を駆使して
庭から出たのです。
お腹を地面に摺り、
ほふく前進して塀の下をくぐって。
さすが、チビ故の業!
どこで何をしてきたのか
ほどなく戻ってきた奴は
小さい死んだネズミを
くわえていたのだとか…
(わたしは見てない
見なくてよかった)
二回目は用心してたので
塀の下をくぐったところで気づいた父が
「クルト!!」と怒ると
奴は早く逃げようとしたのか
その短足で排水溝を飛び越えようと試み…
悲しいかなそこは子犬のこと。
跳躍力が足りずあえなく…
ビチャン!!と
当時『ドブ』と呼ばれていた排水溝へ
しかもお腹から墜落!!
石を真上から泥やヘドロの中に
落した時のことを
想像してみてください。
短足がお腹から
ドブに落ちるというのが
どういう状態か
ご想像いただけることと思います。
そうです
奴は全身汚泥まみれになったのです!!
しかもこいつは父に救出され、
情けない顔をしていたので
「わっ!!クルト!
くっさ!!」
奴の顔を覗き込み
鼻をつまんでからかった私に
悔しかったのか
汚泥まみれで
とびついてきたのです!!
奴の逆襲はこれだけでは終わらず、
いきなり長い耳をぶんぶん振り回して、
バタバタと汚泥を
吹き飛ばしやがりました。
「何やってるんだ、おまえ」
クルトを洗おうと
バケツに水を汲んできた父に笑われ。
おのれ短足、
この恨みはいつかきっと…
と私が思ったのかどうだったのか。
そして三回目
徐々に監視が厳しくなる中
奴はやりました。
今度はなんと、
隣りとの境の塀の下の砂地を
その短足で掘って抜け出し
「あれ?クルトは?」
と見回すと
道路から意気揚々と
帰ってきたのです。
口には本日の獲物が....
それはなんとスルメイカ。
イカの開きの干物でした。
そのころ網走では
ほうぼうの家で
イカを干していたのです。
物干に下がっているイカを
ジャンプして届いたとは
思えないことから
どこかに落ちていたのを拾ってきたと
我が家では結論付けました。
かくして奴についたあだ名は
脱走兵!!
とうとう奴は
油断がならない奴ということで
庭にいるときも
繋がれることとなったのです。
(つながれていても油断すると
縄抜けをしていた)
反乱続き
ジャパンケネルクラブという
団体があります。
犬の品種の認定をしたり
ドッグショーを開催し
最近は災害救助犬の
育成などもしています。
純粋犬種の保護もしており
ドッグショーも
その活動のひとつです。
クルトは我が家に来た年の
秋のショーに出ました。
高校のグランドに
色々な犬が集まり
子供の私には
運動会のように見えました。
会場に行くとすぐに
「いい犬ですね」
と見知らぬおじさんに
声をかけられたりしました。
クルトの出番が来て
母がリードを握って
出ようとしたのですが
会場の雰囲気に飲まれたのか
奴は前に進むことを拒みました。
短い足を「ふんっ」とふんばり
どうにも動こうとしないのです。
とうとう座り込んだクルトに
「クルト、行くぞ!」
兄が声をかけて走り出しました。
単純な奴です。
かけっこだと思ったのか
すぐに走り出しました。
あとは犬の輪に入って
ぐるぐる走るだけです。
ほかの犬につられたのか
やっと順調に走り
無事に戻ってきました。
そんな状態にもかかわらず
一次審査を通過
兄の誘導で審査員のところに行き
全身の形や、歯の状態、
足の裏まで審査されました。
二次審査も難なく通過し
続く三次審査は
もう一度ぐるぐると
軽く走りながら回ります。
ここで奴は更に
強硬手段に出ました。
審査会場でストライキ!!
前足をふんばり、座り込み。
なんともご迷惑な奴でした。
ほかの犬の迷惑になるので
母はクルトを少し抱いて
進んではおろし
機嫌よく歩き始めたと思ったら
またストライキ。
また抱いて少し進み、
おろすといくらか走り。
私と兄はそれを
げらげら笑いながら見ていました。
ところが奴は、
これだけ態度が悪かった
にもかかわらず
最優秀のベビーチャンピオンの称号を
頂いてしまったのです。
(げに血筋とは恐ろしや....)
ただし、この判定にはおまけがありました。
しつけが悪い.......
けなげな犬の物語
(やんごとないお生まれの)
クルトが我が家に来た頃。
ご主人様が引っ越しの時に
置き去りにされた犬が
ご主人様を追って
長い旅をするという漫画が
少女雑誌に掲載されていました。
涙なくして読めない漫画で
描いていたのはなんと
あの松本零士さん
宇宙戦艦ヤマトを描いた巨匠です。
『エスの太陽』というこの作品では
おなかをすかせたり
いじわるな人間に
石を投げられたり
東京から九州まで
3匹の犬と1匹の猫が旅をします。
同じ頃に
ディズニーの映画で
三匹荒野を行くという映画がありました。
原作はカナダの作家で
こちらは2匹の犬と1匹の猫の旅です。
一時的に預けられた3匹が、
ご主人様の家に帰るために旅をします。
アメリカの大自然を背景にして
クマに襲われたり
足を滑らせて川に落ちたり
なかなかダイナミックな
描き方をしていました。
動物たちにはセリフを付けることはせず
ナレーションと動物の行動と
おきるできごとだけで描いた名作でした。
なんてけなげな犬たち。
一方、その頃うちのおぼっちゃまは
お話したように我が道を行く奴でした。
ただ子供心に不思議だったのは
例えばスルメイカなど
入手したものがどんなに好きな物でも
くわえて持って帰ってくることでした。
けして途中で食べたりは....
あれ?
本当にそうだったのかな?
二枚入手して
一枚はどこかでおやつにして
一枚だけおみやげに
持って帰ってきたなんてことは....
たぶんないと思うのですが....
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