こんにちは!ノアです
私は自称
元祖歴女です
小学生の頃から
歴史にとても興味がありました
時代は問わずなので
邪馬台国
島原の乱
大化の改新
光明皇后
など傾向もバラバラですが
すべての人間の営みや
結びつきの末に
作られていった時代が
面白くてたまらなかったのです
ということで
先日は幕末の立役者
長州藩の萩を旅してきました
ひっそりとそこにある街
萩には山陰本線が
通っていますが
特急列車はなく
列車の本数は
上下線ともに1日に8本で
新幹線だと新山口駅から
バスに乗り換えて1時間です
明治という
新しい時代を招き
その後も
そうそうたる政治家を
輩出しながら
彼らの出身地である萩は
大きく何かが変わることもなく
ひっそりと息づいていました
今なら政治家が
出身地に利益誘導など
珍しくもない話ですが
萩は不思議と
そのような俗世間から
一歩引いているような
落ち着きが感じられます
毛利家
長州藩の藩主は
誰もが名前を聞いたことがある
『毛利氏』でした
毛利氏は鎌倉時代にはじまる
由緒正しい大名家で
戦国時代には岩の如く
中国地方の頂点に立った
大大名です
激しい戦いと駆け引きの末
豊臣秀吉の配下に入り
関ヶ原の戦いでは
西軍の大将として
徳川家康と刃を交えながらも
禄高こそ減らされたものの
萩に新しく山城を築き
藩主は毎年新年になると
家臣に
「徳川を打つ機はまだ熟さないか」
と問うたそうです
その念願を果たしたのが
まさに明治維新でした
人を育て用いる
萩の教育機関は
明倫館という立派な藩校のほかに
有名な松下村塾がありました
吉田松陰を塾長として
明治維新で活躍した
面々を育てた私塾です
激しい変遷の中で
吉田松陰は
わずか29歳で
死罪となりましたが
高杉晋作
久坂玄瑞
伊藤博文
山形有朋などは
すべてこの松下村塾で
学び育まれています
中でも特に面白いのは
高杉晋作の存在です
江戸時代の毛利家は
幕府と協議した結果
表向きは36万石でしたが
新田を開拓するなどして
江戸末期には100万石を
越えていたのではないかと
言われています
この36万石との差の収入は
代々蓄積されていました
それを幕末にすべて使った
というから驚きです
どおりで下関戦争で
列国を相手に戦争をしたり
幕府を相手に戦ったり
できたわけです
そしてこれらの戦いで先頭に立ち
その能力を存分に発揮したのが
高杉晋作でした
高杉晋作は29歳で
病気で亡くなりましたが
この若者に
多額の財産と藩命を託した
長州藩の潔さに
明治維新を成し遂げた
原動力の一端を
見る思いがします
武士の救済
萩の名産に
夏ミカンがありますが
これは維新以降
困窮する藩士を
救済するために
苗が持ち込まれたもので
萩の街を歩いていると
塀の向こうに
夏ミカンの実をつけた
樹が見られました
夏ミカンは
お菓子や加工品となり
萩の名産となっています
世界遺産
萩は2015年に
ユネスコにより
世界遺産の街となりました
私は今回
萩行きの予定を立てるまで
そのことを知りませんでした
特に対象になったのは
幕末の産業遺産と
街並みなのですが
思っていたよりも
観光客も少なく
世界遺産になったことを機に
観光地化を図る意図が
ないわけではないのでしょうが
がやがやと大勢が
押し寄せるでもなく
集客や観光地化に
まい進するでもなく
時の流れを自然のものとして
あるがまま受け入れる
そんな懐の深さを
肌で感じさせてくれる
ちょっとほかでは
体験したことのない
不思議さのある街です
バスの中で
高齢者に手を貸したり
宿泊先でも
とても自然に心配りがされる
街全体にそのような
優しさが感じられました
何度でも行きたくなる
歴史に【もしも】はないのですが
関が原で西軍が勝っていたら
幕府を開いていたのは
毛利氏だったかも?
と妄想が膨らみます
江戸時代もお家を維持し
しなやかにしたたかに
生き延びた毛利家と
毛利家を支えた
家臣と城下の人々
明治維新という
激しい時代を戦い抜いた
彼らを支えたのは
長い間の願いだった
打倒徳川だったのか
あるいは吉田松陰の
国を憂える情熱だったのか
そのような熱い熱い思いを
生み出した萩の街
穏やかとも静かともとれる
しっくりと馴染む街の空気
このまま変わらないでと
願ってしまうのは
旅人の
我がままなのでしょうね
萩の旅
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