介護を知りたい 高齢者の生活 家族にできること

施設は楽しく生活するところ

こんにちは!ノアです。

寝たきり入院生活から復活して
施設に入所した私の母。

前回に続いて
施設の生活をお話します。

こちらの記事は
【高齢者に家族としてできること】
のひとつです。

この前後のお話は こちら からご覧ください。

 

食べることを楽しんでほしい

私は母の施設での様子が
落ち着いた9月くらいから

必要がなければ札幌には
2週間に一度のペースで
行くようになっていました。

施設に行く前後に
施設近くで夫と食事をするたびに

「このお店は車椅子で入れるか」とか
「これなら母も食べられる」とか

外出できるようになったら
連れてこられるお店かどうか

いつも二人で
チエックしていました。

緊急入院になった要因が
食べることを
おろそかにした結果らしいと
推測されたので

少しでも食べることを
楽しんでほしいという
思いがありました。

同時に施設に行った時
看護師長に言われたことも
頭に残っていました

看護師長は

「食欲がなくなるのも
老化のひとつなんです。」

と言っていたのです。

一度だけ母を連れて出たのは
11月頃だったでしょうか。

外食はしなかったのですが
母はお菓子を幾つか買いました。

「部屋で食べるの?」と問うと

「夜勤の男の子にあげるの。
本当はダメなんだろうけど
若いからお腹がすくだろうと思って。」

聞くと知人が持ってきたお菓子も
全部あげているようです。

ちょうど甥(母の孫)と
同じような年代の介護士が
数人いるようでした。

「若い子に貢ぐんだ」

と言うと母は笑いました。

相変わらず出された食事以外は
口にする気にはならないようでしたが

出された食事はいつも残さず
食べているようでした。

 

施設での介護の対応

母が入所した1週間後に
施設に行った時でした。

相談員に面談をして
母の様子を聞きました。

新しく入所して
はやく慣れるために

色々と心配りをしてくれる
施設でした。

毎日相談員が母に声をかけ
困っていることはないか
聞いてくれたようです。

「随分と遠慮されていたのですが
4日目にやっと相談してくださったのが

同性介護のことだったのです。」

相談員が言いました。

「私たちもうかつでした。

入浴は同性対応にしているのですが
トイレ介助までは気が付かなくて。

所内でも新しい入所者には
今度から同性介助の意向を
確認することにしました。

今のところできる範囲で
ということにはなりますが、

どうしても対応できないことがあったら
ご本人に予めお話するということで
ご了承いただきました。」

相談員はなおも続けました。

「お母さまから
なにか施設の対応で
困っているというお話があったら

私どもにお伝えいただけますか。
善処しますので」

私は感謝の気持ちで一杯でした。

限られた人数での介護で
できるだけ快適に過ごせるように

個々に配慮するというのは
なかなかできることでは
ありません。

母がその施設に入って
数か月たった頃でしょうか。

「私に対しても
ほかの入っている人に対しても

職員のことで嫌な思いをしたことは
ただの一度もないよ」

と言っていました。

この言葉は別な施設に
かつて入所していた母の姉が

寝たきりのほかの入所者に対して
介護士の対応や暴言がひどいと

話していたことから
出てきた言葉だと思います。

母自身が自分の姉から聞いていた
施設の介護士に対するイメージが

払しょくされるような施設に
入ることができて幸いでした。

「施設は十分に吟味させて
いただきましたので」

「お陰様で快適です」

そんな会話を
母と交わすこともできました。

 

入院生活と施設生活の違い

生活する部屋は病院も施設も
あまり違いがないように見えます。

ただ施設では日常生活でも
生活に変化をつけるため

ボランティアにお願いして
書道やお花、編み物、カラオケなど

サークル活動を用意している
ところがあります。

外から業者が来て
衣類の販売を行ったりする
施設もあるようです。

サークルの参加は自由です。

母がいた施設でも
幾つかのサークル活動があり
書道の先生も来ていました。

母も書道をやっていたので
何度か参加したようです。

私が車椅子を押して
ロビーの売店に行くと

「今日はしませんか?」

と書道の先生に
声をかけていただきました。

私も売店に寄った後は
帰るところだったので

母はそのまま書道に参加しました。

ただ部屋にこもって
何をするでもなく

1日を過ごすのは
辛いものですが

入院生活と施設の違いは
ただ寝ているだけか

部屋にこもっているほかに
することがあるか。

この違いは本当に
大きいと思いました。

 

家族が参加する行事

また施設では季節に応じて
行事を行います。

食事を工夫したり
時にはお花見や温泉に出かけたり

外出の時は身体状況により
参加できない人もいますが

参加できる人は
できるだけ参加するように
促されます。

行事は家族も参加できる
ものがありました。

母の施設では
クリスマス会に誘われました。

「お母さまが、お一人で歌いますよ」

相談員に言われて
私は兄にも連絡しました。

「お母さんの歌が聞けるの
これが最後かもよ。」
と言うと兄も時間を作って来ました。

この時に歌う母を見ていて
私には迷いが生じはじめました。

家庭復帰を目指してきたものの
この施設で今後も生活できるなら

その方がいいのだろうかという
迷いでした。

家に帰るか......
施設を移るか......
このまましばらくいるか......

次の選択が必要でした。

なぜなら申し込んでいた
次の施設からも
そろそろ受け入れが可能ですと
連絡が来ていたのです。

さあどうする?ここは思案のしどころ。
みなさんならどうするのがいいと思いますか?

私は自分にとって、
取り敢えず一番楽な方法を取りました。

 

続きは次回でお話します。

 

この前後のお話は こちら からご覧ください。

 

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