介護を知りたい 高齢者の生活 家族にできること

ちゃんと知って選ぼう介護老人保健施設

こんにちは!ノアです。

回復期病棟で思った以上の
回復を見せた私の母は

病院の魔の手を逃れ

無事に次の段階に
進むことができました。

今回は
入所することとなった
介護老人保健施設について
お話します。

こちらの記事は
【高齢者に家族としてできること】
のひとつです。

この前後のお話は こちら からご覧ください。

 

 介護老人保健施設とは

介護老人保健施設は
1986年の法律でできた施設です。

治療は必要ないのに
病院に長く入院していると

いきなり退院して
家庭での生活に戻るには
身体が付いていかない

そのために退院しない高齢者を
なんとか家庭の生活に戻すため

病院と家庭の中間で
家庭に帰る訓練をする
施設として誕生しました。

理学療法士、作業療法士など
リハビリテーションのスタッフがいて
医師と看護師もいます。

ひとりひとりの
身体の状態に応じて

リハビリテーションのスタッフが
機能回復のための計画を作り

介護士がその指導を受けて
リハビリテーションの補助を行ったり

日常生活に体操を
取り入れたりしています。

また洗濯室などで
自分で洗濯を
することもできます。

薬は施設が用意します。

高齢者は複数の病院で
薬を処方され

食事のように大量に
飲まなければならない薬がある
と問題になっていますが

介護老人保健施設では

病院で出されていた薬を
医師が確認して
不要な薬は整理します。

その結果
酷いうつ状態などが

介護老人保健施設に入って
すっかり良くなった
などと笑えない話もあります。

 

 

3か月で移ってくださいと言われる?

介護老人保健施設では
家庭復帰のための施設なので

重度の要介護の高齢者が
ある程度以上長期に入所していると
施設に入るお金が減ります。

介護老人保健施設は
3か月しかいられないというのは

施設が入所者の福祉よりも
施設の収入を重視して

高齢者を施設から施設へ
平気でたらいまわしにする
施設があるからです。

病院からは退院を申し渡された。
家族はどうしたらいいかわからない。

すがる思いで
病院の相談員に相談したら

知っている施設を
紹介しますと言われて
「ほっ」と一息

施設に入って
やれやれと思っていたら

「3か月後には退所してもらいます。
次の施設を探してください。

どこもなければ知っているところを
紹介します」と言われた。

もう、おまかせするしかない。

これは最悪のパターンです。

介護老人保健施設は

リハビリテーション後
身体の機能が回復して
家庭に帰れる。

又は帰るのが難しければ
介護老人福祉施設など
終の住処に移る。

これが本来の役割ですから

入所者のことを考えるなら
同じような介護老人保健施設を
点々とさせるなどあり得ないのです。

ですから、
介護老人保健施設を探すときは

どれくらい入所していられるのか
つまり機能回復を
どれだけやってもらえるのか
必ず確認してください。

もし
「うちは介護老人保健施設ですから
3か月しかいられません」と

それが動かせない扱いであるかのように
言い切られるのでしたら

その施設の入所はやめることを
おすすめします。

病院の相談員などに
別な施設を紹介されて

また同じようなことを
言われるとすると

いずれはその二つの施設間を
移動することになると
覚悟した方がいいと思います。

高齢者にとって
環境が次々と変わるのは
決していいことではありませんし

機能が回復するどころか
施設を移るたびに

低下していくことも
あり得るのです。

 

入所して最初の面談

母が入った施設は

新しくはなかったのですが
掃除も行き届いていましたし

職員も率先して
挨拶を返してくれる施設でした。

最初に相談員に面談し

可能であれば
家庭復帰を目指したいこと

リハビリテーションの結果
それが難しければ

介護老人福祉施設に
移ることを考えていると
伝えました。

相談員からは

「うちは十分な
機能回復ができるまで

いていただいて
構いませんよ」

と言ってもらえました。

次に看護師長と
面談しました。

母の持病など

病院から来た書類の
内容の確認があり

こちらからも
幾つか足りない情報を
追加しました。

そのあと看護師長に

「お願いしておきたいのは
万が一の時の延命は

本人も家族も
希望しないということです」

とお話しました。

「こちらは看取りも
していただけるということも
聞いて入所を決めました。」

看護師長ははじめはちょっと
驚いたようでしたが

「それはご家族の総意ですか?」

と聞かれたので

「本人は勿論、兄もそのように
希望しています。」
と答えたところ

「ご家族からそのように
申し出ていただけたので」

と看護師長はファイルから
書類を一枚出しました。

それは延命治療の希望についての
書類でした。

これを見て私は安心しました。

きちんとした体制を
取っている施設であることが
こういうところでわかります。

私はその書類の内容を確認しながら
チエックを入れ、
署名捺印をしました。

これでしばらくは
安心していられると
やっと少し力が抜けました。

 

その施設を選んだ理由

施設入所は民法の契約で
行われます。

本人と家族の契約ですから

「この施設に入ってください」
と強制されるものでは
ありません。

参考までにその施設を
どのように決めたか
具体的にお話します。

ひとつは母体の病院です。

そこはホスピスを持っており
以前知人を見舞った時に

最後を安心して
穏やかに過ごせるように
との配慮が随所に見られ
心配りがされていました。

お話してきたように
お世話になった主治医はいましたが

急性期病棟の入院の時のことや
母の年齢を考えると

何かあってももう
母をそこに入院させることは
避けたいと思った時

ではもし首尾よく
家庭に帰ることができたとして

病気の管理をどうするという
問題が残ります。

入所した施設を退所する時は
施設の医師に

その経営母体の病院を
紹介してもらうつもりでした。

ふたつめの理由は

過去に
幾つかの施設を見る機会があり

その施設は入所者対応も良く
かねてより親に何かあった時の

候補のひとつとして
考えていたということがあります。

もっともそれは
10年以上前の情報ですから
最新の情報もチエックしましたし

うれしかったのは
改めて見学に行った時は

以前気になっていたところが
きちんと改善されていたことでした。

みっつめの理由は

不定期ですが音楽療法士が
療法をしていたことです。

私の母は若い時から
放送局の合唱団に所属したり

音楽教師の父との結婚を決めたのも
音楽が理由だったと
聞いたことがありました。

子育て中も学校の父兄と
コーラスグループを作ったり

50歳を過ぎてから
地域の女声合唱団で
10年以上代表を務めたり

ですから本人が
また歌いたいと思ってくれたら
という期待がありました。

このように

1 次の病院の確保

2 施設のクオリティ

3 本人が好きなことができる
  環境の確保が可能

というのが
その施設を選んだ理由でした。

 

さてこうして施設に移った母

次回は現実に施設で
どのように過ごしていたか
お話します。

 

この前後のお話は こちら からご覧ください。

 

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