介護を知りたい 高齢者の生活 家族にできること

人としての尊厳を守る道を求めて

こんにちは!ノアです。

緊急入院から
重篤な状態になった母でしたが

今度は体に管をつけたまま
寝たきり老人になる危機!!

さあ、病院探しはどうなった?!

こちらの記事は
【高齢者に家族としてできること】
のひとつです。

この前後のお話は こちら からご覧ください。

 

老い先短い高齢者の回復は望めない?!

母が入院している
急性期病棟からの行先として

リハビリテーションで
回復を試みることなく

積極的な治療は要さないけれど
医学的な管理はする

療養型病床に移るという
選択肢を示された時

本音を言うと
私はかなりの衝撃を受けていました。

それは母が回復の望めない
高齢者とされた衝撃だけでは
ありませんでした。

病気で麻痺が残っているとか
本人の身体状態から

リハビリテーションそのものが
不可能だというのであれば

やむを得ないことはわかります。

調べもしないで
食べられないことにしてしまう

80歳を過ぎているのだから
回復は望めない。

それがどれほど人間の尊厳を傷つけ
人間を物と同じように区分しようとする
失礼な判断かということに
現場の人たちは何故気が着かないのか

私の理解を越えているというのが
一番の衝撃の正体でした。

幸いなことに主治医は
それまでの母との付き合いもあり

母が80歳を過ぎていても
なかなか根性の座った
(別名頑固者)

高齢者であることは
理解していましたし

私たちが自分たちで動いて決める
家族であることも知っていました。

療養型病棟のお話を断っても

「わかりました。
では別な病院が見つかったら

書類はいつでも書きますから
すぐ連絡をください。」

と言っていただけました。

 

転院先を探すには

ここから先は家族の仕事です。

私たちはあらかじめ
ネットを使って
病院の情報を集めていました。

仕事の関係から
把握した情報があったので

幾つかの病院には
目星をつけており

無人の自宅に近いところよりも

札幌市近郊に住んでいる
兄が行きやすく

私たちも赴任先の街の往復時に
立ち寄りやすい場所の病院を
優先にしました。

土曜日しか動けなかったので
ネットで土曜日も
相談対応をしてくれるか確認をして
飛び込みで行きました。

もし何も情報がなく
病院を探すのなら

回復期リハビリテーション病棟協会
という団体のサイトや

回復期病棟・リハビリテーション病棟
などの検索キーワードで
探すといいと思います。

周囲にその病院を
知っている人がいたら
どういう病院か聞いてみたり

口コミサイトなども
探してみてください。

リハビリテーション部門が
充実しているだけではなく

医師や看護師の対応も
確認することをお勧めします。

なぜなら回復期病棟は
次の段階で選択肢が残るかどうかの
要になる段階だからです。

慌てないためには
急性期病棟に入院した時点で
探し始めてもいいでしょう。

また必ずチエックしなけらばならないのは
医療相談員がいるかどうかです。

医療相談員がいない
回復期病棟はないと思いますが

リハビリテーション部門が
どんなに一生懸命に
リハビリテーションをしてくれたとしても

回復期病棟に限らず
ある程度の規模以上で
医療相談員がいない病院は

退院後の患者のことは
何も考えていない病院と言っても
過言ではないくらい

病院の質を判断するための
バロメーターになる職種です。

みなさんも相談する時は
誰に聞いたらいいのか

はっきりしている方が
利用しやすいですよね。

医療相談員については
後日別な機会に
改めて詳しくお話します。

 

転院先が希望通り決まった!

私たちが行った時
相談員はすぐに対応してくれました。

今の病院に入院した日にち
入院時の症状やその後の症状

家族の希望と
主治医が対応してくれることを
伝えました。

このような時、
いつどういう病状で入院して
今はどういう病状か

家族の総意としての希望は
どのようなことか
説明できることが大切です。

相談員からは
回復期の受け入れについては

主治医から書類をもらってから
検討会議にかけるという
回答をもらいました。

その場ですぐに主治医に連絡をして
主治医もすぐに書類を送ると
言ってもらえました。

嬉しいことに
担当になる相談員という人から

回復期病棟で受け入れると
メールをもらったのは
数日後でした。

手探りで闇の中を
どこまで歩かなければならないのか

そんな不安な日々に
少し明かりが射しました。

私はさっそく
回復期病棟から先の施設を
調べることにしたのです。

 

やっと一息?

母が緊急入院した時
病院に送り届けてくれた

なじみのある介護タクシーにお願いをして
母を新しい病院に送ってもらいました。

まだ座っている力がなかったので
寝台ベットにベルトで固定し

母に言わせると
身動きができないくらい

全身をがっちりと留められての
転院でした。

二日後に私が行くと
母は早々に個室がいいと
言い始めました。

判断力や経済的には問題ないのか
情報がない高齢者の言うことに
誰も耳を貸してくれなかったのでしょう。

勝手を言う元気が出た母に
こちらも勝手なもので
嬉しいような面倒なような気持でした。

面接した新しい主治医は
にこにことしながら話す
穏やかな口調の人でした。

「まず1か月、リハビリテーションを
してみましょう。
その後のことはなにか考えていますか?」

「介護老人保健施設の入所予定で
明日、申し込みをしてきます。」

「回復の様子を見て
先の回復が見込めるなら、
リハビリテーションの期間の延長も
考えます。」

そう言われて安心しました。

うまくいったら、
この病院から自宅に帰ることが
できるかもしれないと、

思っていた以上の希望が
見えたからです。

母はその日のうちに個室に移り

すでに病院を移った次の日に、
飲み込みの検査をしてくれており
ちゃんと食事も出されていました。

ただ、膀胱に刺した管は
そのままでした。

看護師に聞いたところ

「自分でトイレに行けませんから、
おむつよりもこちらの方が
いいですよ」

という回答でした。

今はネットで専門的な知識は
素人でも触れることができます。

長期間の管の設置は
やめようという動きもあるなか

医療従事者も言葉だけで
患者本人や家族の不信感を
ごまかせる時代ではないことに

向き合う必要が
あるのではないかと思うのですが。

取り敢えず確保した
リハビリテーションの機会です。

約2か月以上の間
ほとんど口から食べ物を摂らなくても

飲み込みに全く問題がなかった
母の体の機能の強靭さを信じて

ここは賭けのような気持ちで
目をつぶることにしました。

ところがこの平安は
本当にひと時のことだったのです。

一難去ってまた一難
次の事件とは.....

次回、お話します。

 

この前後のお話は こちら からご覧ください。

 

 

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