社会は人の支え合いでできている 福祉ってなに?

ゴミ出しルールが守れない人に知的な障がいがあったら

こんにちは!ノアです。

ゴミ出しなど
地域のルールを
守れない人がいたとします。

 

ルールを守れない理由が
知的な障がいだとしたら

 

その人を地域で
受け入れるべきでしょうか

それとも施設で生活して
もらうべきでしょうか

 

あなたはどう思いますか?

 

Sさんのこと

Sさんは
私が福祉支援員になって

間もなく担当した
Mさんのお母さんです。

 

娘のМさんの家の近くに
住んでいました。

 

75歳を越えていましたが
しっかりとした人で

病院で付添婦の
仕事もしていました。

 

Sさんは
終戦時に夫を亡くし

 

Мさんを背中におんぶして

まだ幼かった
男の子2人の手を引き

 

満州から命からがら
引き揚げてきた人でした。

 

 

Sさんの話

「女一人で
幼い子ども3人を連れて
逃げるのは無理だから

 

ひとりかふたりは
置いて行きなさいと

みんなに言われました。

 

でもどの子を連れて
どの子を置いていくなんて
決められますか?

 

だから私は
絶対にこの子たちは全員
無事に日本に連れて帰ると

自分に言い聞かせながら
逃げたんです。

 

あれほど3人は無理だと
言ったのにとは

誰にも言わせないと
思っていました。」

 

Sさんは言葉のとおり
勝ち気で気丈な様が
にじみ出ている
しゃんとした人でした。

 

 

Mさんの問題

私がSさんに
はじめて面談したあと

一通の手紙が届きました。

 

「Mさんは、
町内会の掃除にも出てこないし
ゴミ出しの日も守れない。

Mさんの子どもたちは
勝手に人の家に入り
食べ物を持って行く。」

 

地域社会のルールが
守れないことは別にしても

Mさんの子どものことは
放置するわけには
いきませんでした。

 

色々と確認をして

Mさんとも話したのですが

話しているうちに
いつも会話が不自然に
食い違っていくのです。

 

精神障がいか
知的障がいが疑われたため

Mさんに付き添って
病院に行きました。

 

検査を受けてもらったところ

Мさんは
社会性のとても高い

しかし重度に近い中度の

知的障がいがあることが
わかりました。

 

 

Sさんの協力がいる

Mさんの子どものことも

Mさん自身の
安定したこれからを
考えることも

 

Mさんに判断することが
不可能だとしても

福祉支援員には勝手に
話しをすすめる権限はなく

全てに身内の同意が必要です。

 

私はすぐにSさんを
訪問しました。

 

 

Sさんにした提案

Sさんははじめは

Mさんについて
手紙が来たこと

 

調べると
Mさんの障がいが
わかったことなどの

 

私の話を黙って
聞いていました。

 

Sさんの様子を確認して

私は核心に触れました。

 

「Mさんの子どもたちは
学校や児童相談所に依頼をして

場合によっては
施設に預けてはと
思うのですがどうですか?」

 

Sさんの顔が
みるみる強張りました。

 

「あんた何を
言うんですか!」
彼女は叫びました。

 

「あの子はバカです。
そんなことは親ですから
とうに知っています!」

 

Sさんの訴え

「Mは姑にいじめられて
婚家にいられなくなって

子ども4人を連れて
やっと帰ってきたんです。

 

家に着くなり倒れこんで
このまま死ぬんじゃないかと
思ったくらいでした。

 

そうやって連れてきた子どもを
手放せと言うのですか?」

 

Sさんは目に涙を
浮かべていました。

 

3人の子どもを連れて
必死に帰国した時の

自分とMさんを
重ねているようでした。

 

 

話が進まない

「おかあさんが
Mさんを一生懸命
育ててきたことは
わかっています。

 

でも残念ながら
Mさんはできないことがあり

地域社会でも
すでに非難の的となっています。

 

私はできないとわかっている人に
やりなさいとは言えません

それはMさんにとっては
ただ辛いだけです!」

 

話しながら

私は自分の体が
熱くなっていくのを
感じていました。

 

Sさんに理解してほしい
一心でした。

 

「あの子はあの子なりに
頑張っているのです。

放っておいてください」

 

「いきなり子どもの
施設入所を提案したことは
謝罪します。

 

ただ、社会で生活するために
難しいことを強制するのではなく

Mさんの状態を受け入れて
もっと楽に生きてもらうことを
一緒に考えてみませんか?」

 

「だから、
あの子は頑張ってるんです!」

 

「私はできないことを、
やれとは言いたくありません!」

 

最後は互いに
激しく主張を繰り返すだけでした。

 

Sさんも泣いていましたし
気が付いたら
私も泣いていました。

 

私たちはその時
すでにわかっていました

互いがなんの利害もなく
ただMさん親子を
守りたいだけなのだと

 

 

施設がいいか社会がいいか

結局私はMさん親子に
何も援助できませんでした。

 

相変わらず
苦情の手紙や電話はありましたが

Mさんの障がいを
相手に言って

理解を求めるわけにも
いきませんから

 

「本人に話してみます」
と言うばかりでした。

 

私がベテランの担当者で
もっとSさんの気持ちに
寄り添っていたら

もしかすると別な展開も
あったのかもしれません。

 

Sさんは私が言ったことも
よく理解していることが
伝わってきていたからです。

 

このことを切っ掛けに

私はある思いに
捕らわれました。

 

Mさんのような人が
できないことで
弾かれるのではなく

出来ないことがあるなりに

社会の一人として
受け入れてもらえて
居場所がある

 

そんな社会がどこかに
あるといいのにと。

 

残念ながら今はまだ
そのような場は施設が中心です。

 

みなさんはどう思いますか?

 

Mさんのような障がいがある人は

本人のためにも社会のためにも
施設が一番いいと思いますか?

それとも社会で受け入れるべきだと
思いますか?

 

 

私はMさんを担当したのち
数十年を経た今も
その答えを見つけらないままです。

 

 

 

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