毎日素敵に満ちている 気になる閑話

建物は職人の業と努力と誇りでできている

こんにちは!かきつばたです。

昔ヨーロッパの人は
日本の建物は

木と紙でできていると
驚いたそうです。

 

古い建物

古い寺院やお城などを
見ることがあります。

太いしっかりした一本柱

もとはどれ程大きな木だったのか
想像もできないような一枚板

緻密に彫られた欄間など
見ていると飽きることがありません。

なかには反った屋根
放射線状に並んだ板など
人が作ったとは思えない
美しい物も数多く存在しています。

しかも驚くのは
釘を使わずに組み立てている建物が
珍しくないことです。

それは人間の知と技術の
結晶と言っても過言ではないでしょう。

 

昔からの技術

ある民間の技術学校に行った時
並んでいた教材を見て
言葉をなくしたことがあります。

それは何本かの木の棒を
組み合わせた物でした。

一本の釘も使わず
組み込まれた棒の一本を
持ってもびくともせず、

90度や60度に棒同士を組んだ
惚れ惚れとする見事なものでした。

「凄いですね」

そんな平坦な表現しかできなかった私に

「規矩術です」

その教材を作った講師が
照れたように言いました。

「日本の古い建築物に
よく使われる技術です」

頷きながら詳しい説明を聞き
あまりの素晴らしさに

許されるならその教材を
いただいて帰りたい
くらいの気持ちになりました。

ウイキペディアによると
規矩術の歴史は
遡ると古代に行きつくようですが
経験と口頭での伝承に支えられて
続いてきました。

そして江戸時代に理論化されたわけです。

しかし理論が確立されても
習得するにはかなりの経験と修業を要します。

こつこつと経験を積み重ねてこそ本物ですから、
次の世代がなかなか育たず、
規矩術の継承にはかなり厳しいものが
あるということです。

 

チームワークの賜物

私の実家は木造建築でした。

今は処分して人手に渡っていますが、
30年以上を経た今も
豪雪地帯にあって
びくともしないで建っています。

雪の多い地域に着目した
ハウスメーカーに依頼した家ですが、

建ててくれたのは
棟梁と棟梁の二人の息子さんでした。

まだ20歳くらいの息子さんと
17歳の下の息子さんには
数回会っただけでしたが

傍で見ていても
とても仲がいいのがわかりました。

普段は無口なのに
仕事になるととたんに
厳しい顔になる棟梁に仕込まれて
真剣な顔で仕事をしていた
二人を思い出します。

今はりっぱな棟梁になっているでしょう。

完成した家は
二階のトイレのドアを開くと
廊下の空気が動くらしく

一階の居間のドアが
がたんと音をたてました。

そのくらい気密性の高い家でした。

寒い地域の住まいでしたから、
この気密性の高さは
冬季の家の中の暖気を維持するのに
大きく役立っていたと思います。

このすばらしい仕上がりは、
建てた人の腕の良さと
作った人たちのひとつひとつの動きの
調和によるものではないかと思うのです。

 

調和とバランス

規矩術について
はじめて聞いた時の
説明で覚えているのは

素材のサイズと角度と比率で
びくともしない組み立てが
作れるということです。

それは逆に考えると
要素の一つでも狂うと
簡単に壊れてしまう
ということでもあります。

あるハウスメーカーは

階段を作る職人
床の間を作る職人など、

パーツごとに担当する職人を決め
1件の家を作っていたそうです。

それを聞いたベテランの大工さんが

「はい、次の現場
そこが終わったら
次はこの現場の階段と

階段作りだけを続ける大工が
ひとつひとつのパーツを
どんなに素晴らしく作ったとしても

だからそれを全部合わせたら
いい家が1件完成するなんて
ありえない。

家造りは互いの仕事の調和を
確認しながら進めるものだ」

と怒りながら言っていました。

何かを作るうえで
欠かせない調和とバランス
それを忘れて何かを作っても

できたものはばらばらになるか
ゆがんだものが完成するか
どちらかでしょう。

作るのが物理的な 『物』 であれば
完成したものは
おそらく使えないでしょうから

調和やバランスが
取れていないことに

気が付くことが
できるかもしれません。

しかし、それが人間関係や
なにかの作業の
組み立てだったりすると、

調和とバランスを

忘れていたことに
気が付いた時には

取り返しのつかないことに
なっているかもしれません。

そうならないように
何かがおかしいと思った時に

『調和とバランスは取れているか』

ちゃんと確認できるように

忘れないでチエック項目に
入れておきたいですね。

 

 

 

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